«  2020年5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

« 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 第32回 九州支部学術大会 | メイン | インプラント学会出席しました »

2015年2月 7日

日本口腔インプラント学会
第32回九州支部学術大会に参加しました。
その中で、印象に残った築山先生のご講演についてご紹介します

表題は「エビデンスに基づく補綴主導のインプラント治療 -高い再現性と確実性を求めて-」です。

Evidence-based medicine(EBM)、エビデンスに基づく医療の提供を声高に叫ばれてもうかなり長くなりますが、エビデンスについてとても不勉強でしたので調べてみました。ご講演の中でこのようなレベル分類をお出しになりました。
エビデンス.png
そして、今回ご自分がお話しされている内容は、レベル6の専門家の考えであることを明らかにされたのちの素晴らしい症例の数々のご提示でした。

学会での発表、学会誌に載っている、無数の所説を、鵜呑みにせず、エビデンスの妥当性を慎重に判断しなくてはいけません。
レベルトップであるシステマティックレビューについて、最もわかりやすかった説明を引用します。

-研究に関する情報源には一次情報と二次情報があります。一次情報とは、ひとつひとつ
の研究結果がまとめられたもので、原著論文がそれにあたります。二次情報とは、複数の
原著論文をまとめたものあるいは原著論文を中立な立場な者が要約したものなどで、シス
テマティックレビューやメタ分析論文、ガイドライン、2 次情報誌の論文などがあります。
多忙な臨床医が効率よくエビデンスの収集をおこなうためには、質の高い二次情報を活用
することがポイントとなると考えられます。
システマティックレビューは、系統的総説とも呼ばれます。自分の意見と根拠を交ぜて
非系統的な方法で叙述的に書く従来の総説とは違い、科学的客観的な根拠だけを要約して
系統的に書かれた論文です。
 システマティックレビューはその時点で入手可能な関連情報を集約したものといえるこ
とから、レビュー目的が自分の解決したい疑問と一致している場合はとりわけ有用といえ
ます。-(開原成允:JAMA医学文献の読み方;2001)
 
 

 当院の院長は、ミーティングでよく、そのデータはどこから来ているのと問います。長年研究していたため、エビデンスの強度をふるいにかける見方が定着しているのでしょう。

 今後も診療に役立てる文献や発表のエビデンスをしっかり吟味し、高いエビデンスに基づく理論を実践していけるようスタッフ全員で知識を共有していきたいと思います。

ブログ担当:山辺優美子

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.yamabe-dc.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/590

Categories

  • カテゴリー1
Powered by
本サイトにて表現されるものすべての著作権は、当クリニックが保有もしくは管理しております。本サイトに接続した方は、著作権法で定める非営利目的で使用する場合に限り、当クリニックの著作権表示を付すことを条件に、これを複製することができます。

山辺歯科 院長 山辺滋
山辺歯科
http://www.yamabe-dc.com/
院長 山辺滋

【略歴】
1992年03月
長崎大学歯学部卒業
-----------------------------
1992年04月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程入学(顎・顔面・口腔外科学専攻)
-----------------------------
1996年03月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程終了博士(歯学)の学位授与
-----------------------------
1996年04月
長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科および歯学部
口腔外科学講座で文部科学教官助手として10年間勤務
-----------------------------
2001年04月
長崎大学歯学部附属病院新設のインプラント科併任
-----------------------------
2001年10月
日本口腔外科学会認定口腔外科専門医を取得
-----------------------------
2002年04月
山辺歯科開業
-----------------------------
2005年04月
長崎大学歯学部臨床助教授、非常勤講師
-----------------------------
2007年04月
長崎大学歯学部臨床教授
-----------------------------