小川心平様 心よりご冥福をお祈りいたします
小川心平さんを偲んで
10月26日、夜、自宅にも近いので、浜口町付近が火事であるのも知っていたし、煙の臭いも感じていました。
次の日の昼、知人からの知らせ、ニュースなどで、マジックシアターからの爆発・火事、小川心平さんの死去を知りました。
残念でたまりません。
私の心の師匠でした。
初めての出会いは、2013年1月4日、山辺歯科の仕事始めの日でした。
小川心平さんが患者様として来院されました。
いかにも、歯医者さん大嫌いそうで、視線がキョロキョロし、不安感たっぷりの様子が見うけられました。
私は、このような怖がりの患者様は、結構得意です。
まず、患者様から笑いを導き出す。笑顔が見えたら、この後の治療がうまくいくものです。
この時も、いわゆる削ったりする歯科治療はせず、長々おしゃべりをしたような気がします。
なんとなく、人間は初対面で分かるものですが、小川心平さんと私は、精神的な共通点は多く、お互いに認め合っていたような気がしています。
その後は、私の方からも、いろんな面子でマジックシアターに遊びに行かせてもらいました。
私の子供も心平さんを大好きただっし、心平さんもかわいがってくれました。
小川心平さんが、山辺歯科を評してくれたのは、
「注射が痛くない。普通の歯医者は、『はい、チクッとしますよ。』と言って注射するけども、山辺歯科は、何も言わず、いきなり来る。それがタイミングをずらされるような感じで、痛みを感じる暇がない。」
とのこと。
考えてもなかったのですが、確かに、私は、いろいろ患者様に話しかけて、気をそらしながら、麻酔をしているような気はします。
あえて言われると、自分がしていることに自信が持てるし、技術に磨きがかけられるものです。
いまだに、分かってないのですが、心平さんは私のことを、「ロシアの殺し屋」と呼んでいました。
映画か何かに、私に似たルックスの、ロシアの殺し屋がいたのでしょうか?
今となっては、尋ねようがありません。
また、心平さんは、
「山辺歯科は、FaceBookで、人気ナンバー1なんだよ。だから、おれは、山辺歯科に行ったんだ。いまどき、ホームページなんて誰も見てないから、FaceBookが大事なんだ。山辺先生も始めないと時代についていけないよ。」
とも言われていました。
しかしながら、いまだにやり始めていません。
2年ほど前、心平さんが、「二人で写真撮ろう!」と言って、撮影された写真は、FaceBookに上がっているのでしょうか?
「おれは、いつもFaceBookで、山辺歯科はいい! と言って回っている。」
と言ってくれておりました。
ありがとうございます。
50歳超えた私が手品を見るに当たり、「わぁーすごい。」とか「種明かしをしよう。」などと思っていません。
ましては、手品を趣味でやろうとも、まったく思っていません。
マジックシアターで演じる小川心平さんの中に入っている感じ(ドラマの主人公に感情移入する感じ)でした。
独特の間があり、相手の表情で、心を読み取り操る、
そのプロのテクニックを何か身につけたいなぁ。
エンターテイメント性を研究していました。
診療所内でエンターテイメント性が非常に大事だと思っているからです。
心平さんの手品のテクニックは、私の歯科治療の技術で同等とし、話術、間合い、頭の中で考えていること。そんなことを盗もうとしていました。
連れて行ったお客さんが、マジックで驚き・喜ぶと、私もうれしかったものです。
2年ちょっと前、父が他界し、心が沈んでいるとき、一番行きたかったところが、マジックシアターでした。
静かな店内、マジック感あふれる装飾、心平さんのお顔、トーク、が、私を癒してくれました。
本当にありがとうございました。
心平さんの声が、どこからでも出てきそうな気がします。
安らかにお眠り下さい。
写真は、2016年9月28日、長崎南ロータリークラブ二六会(ANAクラウンプラザホテルグラバーヒル)、小川心平ショー