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2016年10月18日

半導体レーザーを使用した知覚過敏症への治療を行っています

知覚過敏症に対する半導体レーザーの効きめには、次の4種類があります。
①露出した象牙細管口を塞ぐ方法
②象牙細管内のタンパク質変性を起こす方法、
③歯髄(歯の神経)そのものを鎮静させ、痛覚を低下、麻痺させる方法、
④第二象牙質の形成を促す方法
特に、組織透過型の半導体レーザーは、②、③、④に有効です。

術式

波長0.8㎛の半導体レーザーは、皮膚の皮下組織にまで透過する量は17%とされています。エナメル質、象牙質(厚さ1mm)に対し、それぞれ、30%、25%が透過するとされます(図1)。また、先端をフラットに加工した非接触型(ソフトレーザー用)のレーザー光は、短径10°、長径28.7°に広がります(図2)。
〔術式1〕知覚過敏のある露出した歯根部(歯の根)に照射
象牙細管口を塞ぎ、象牙細管内のタンパク質変性を起し、さらに、象牙質を透過したレーザー光により痛みがやわらぎます。
〔術式2〕頬(唇)側歯槽粘膜から根尖部(根の先)方向に照射
レーザー透過光で、歯髄(歯の神経)の、興奮した神経を落ち着かせ、痛みを少なくさせる方法です。金属をセット後の知覚過敏には有効です。麻酔なしで行えます。
〔術式3〕知覚過敏のある部分の反対側の歯根部に照射
術式1と同様に、歯髄を落ち着かせる効果が期待できます。

参考文献


1)西山俊夫監著:歯科用半導体レーザーの基礎と実践テクニック,デンタルダイヤモンド社,34-35,115-125,2006.

2)山辺 滋:歯科用レーザーにおける半導体レーザーの位置づけ―基本的性能と効果の特徴、基礎的な適応症について、日本歯科評論、49-59、2007.

3)加藤純二,粟津邦男,篠木 毅,守矢佳世子編著:一からわかるレーザー歯科治療,医歯薬出版,8-25,74-75、2003.

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山辺歯科 院長 山辺滋
山辺歯科
http://www.yamabe-dc.com/
院長 山辺滋

【略歴】
1992年03月
長崎大学歯学部卒業
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1992年04月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程入学(顎・顔面・口腔外科学専攻)
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1996年03月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程終了博士(歯学)の学位授与
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1996年04月
長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科および歯学部
口腔外科学講座で文部科学教官助手として10年間勤務
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2001年04月
長崎大学歯学部附属病院新設のインプラント科併任
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2001年10月
日本口腔外科学会認定口腔外科専門医を取得
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2002年04月
山辺歯科開業
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2005年04月
長崎大学歯学部臨床助教授、非常勤講師
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2007年04月
長崎大学歯学部臨床教授
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