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2017年8月27日

今月の接遇講習は先月に引き続き声の高さとスピードの復習をふまえて、朗読のトレーニングをおこないました。

 

接遇講習8月.JPG

 

相手に伝えたいことには
①強弱をつける
②高さをつける
③速く言う
また抑揚をつけることも大切です。

接遇講習8月②.JPG

こういったトレーニングを続けることによって話し方が上達していくのを実感できると思います☆

本日学んだことを日頃から意識しつつ、患者様とのコミュニケーションに活かせたらと思います★

2017年8月 9日

山辺歯科のスタッフMさんのお誕生日♪
昼休みにケーキのサプライズをしました☆
暑い夏にはやっぱりアイスクリーム!!
と、いうことで、アイスケーキでHAPPY BIRTHDAY!!♡
美味しくいただきました~♪♪

スタッフ誕生日③.jpg

山辺歯科の受付でいつも笑顔のMさん★
スタッフの中でも一番明るくおしゃべりが大好き♪
ムードメーカー的な存在でお昼休みを盛り上げてくれます☆

 

スタッフ誕生日.jpg


その明るさでみんなから愛される人になってね♡(^▽^)/

2017年8月 2日

「超高齢社会に求められる歯周病予防の治療とベーシック」

 

先日、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野 教授 和泉先生による講演会がおこなわれました。歯周病がどのように全身の健康に関わっているのか、代表的な疾患である循環器疾患と糖尿病との関係、年齢とともに高まる歯周病のリスク、これからの歯科治療においてわたしたち歯科衛生士がどのように携わっていかなければならないのかを学ぶことができました。

 

我が国も高齢化社会へと変わりつつあり、平均寿命は世界で最も高い水準を示し今後も延伸するであろうと言われています。

そして、がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を中心としたNCDs(Non-communicable Diseases)いわゆる生活習慣病が死因の60%を占めており、世界的にNCDsの予防の重要性が認識されているそうです。

それに伴い、歯周病が全身の病気にも関係していることがわかりケアの大切さが注目されています。高齢者のう蝕、歯周病罹患率も増加し、歯周病で抜歯の割合も増加傾向にありますが、8020達成者は平成28年度の歯科疾患実態調査で2人に1人と過去最高であり、国は8020運動の更なる推進に取り組むと思われ 歯、口腔の健康がとても重要であることが明らかになっています。しかしながら、高齢者の基礎疾患有病者数も多く、服薬も多いことから歯周病患者の全身疾患を知ることが大切になってきました。

 

歯周病は学童期から始まっているといわれています。知らずに放置しておくと壮年期・中年期に歯周病の罹患率が高くなり、重症化することによって高齢期での歯の喪失の大きな原因となります。壮年期・中年期には循環器疾患や糖尿病等の生活習慣病の罹患率が上昇し高齢期の健康寿命を短くする大きな要因となっています。また歯周病が進行すると早産、低体重児の出産リスクも高まるといわれています。

健康長寿社会を実現するためには学童期から歯周病予防、治療を積極的に行うことにより、口腔の健康管理、全身の健康管理に努めることが大切なのです。


 

~歯周病と循環器疾患~

歯周病は全身疾患の中でも心臓血管疾患との深い関連性があります。歯周病菌(p.ジンジバリス)が赤血球をエサとし、血小板のエキスを吸い血管内へ入ります。p.ジンジバリスは、血管内でアテローム性プラークを形成しやがて血栓が形成、血管を閉塞し心筋梗塞へとつながることがわかっています。

さらに動脈疾患患者では口腔内、血管壁ともに歯周病原細菌が検出されており心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、大動脈瘤など、全てにおいて歯周病菌が関与していることが明らかになっています。

これらの患者に歯周病治療は長期的にみれば良い結果がでるのでしょうが菌血症を伴うこともあり特にブラッシング後の菌血症の発症が多く見られるそうです。ブラッシング後5分で菌血症を発症しその後20分で正常に戻りますが、p.ジンジバリスが血管内に侵入してしまうため注意が必要なのです。歯周病の進行が心臓血管疾患の発症頻度に影響を与えることが十分に理解できました。

 

~糖尿病と歯周病~

HbA1cが6.5%以上で糖尿病が強く疑われます。

糖尿病患者はより多くのAGE(最終糖化産物)を生成します。このAGEと歯周病菌の内毒素(LPS)はマクロファージを活性化します。さらに破骨細胞を活性化させてしまうことにより歯周病が進行するのです。高血糖に伴うAGEの増加は歯槽骨の吸収や歯周病の進行に深く関係していることが明らかです。

また糖尿病患者のアタッチメントロスを測定した結果、中等度から重度の歯周病の割合が高いことがわかっています。

介入試験では、糖尿病治療のみを行い口腔内を改善、歯周治療のみを行い糖尿病を改善という二つの実験が行われBOP、HbA1cがそれぞれ減少された結果がでていますが、著しい肥満患者、Hba1cの値が小さい患者など全ての患者には当てはまらず、やはり血糖コントロールが良いと歯周病の反応が良いことが理解できます。これには医科・歯科の連携が必要であり、自己管理も大切だということがわかりました。

 

~加齢と歯周病について~

年齢によりSRPの効果に差はなく、高齢者の歯周治療については治療方針は変える必要はないのですが、全身状態、服薬には留意すべきです。

治療方針は年齢を問わず標準的な方針で臨むべきでありますが加齢に伴う医学的な変化がある場合は痛みがないことや歯列の機能維持ができるよう適切な治療方針(最小侵襲、緩和療法)に修正しなければなりません。

そして歯科治療に関係がある血圧の管理。これも事前に評価しなければいけません。

 

歯科治療の需要の将来予想として健常者は歯の形態の回復、高齢者は治療の難度・リスクの増加に伴い口腔機能の回復が求められるため今までと考え方が変わります。歯周病の予防とケアはもちろん、これから更に、歯科衛生士の活躍も期待されるでしょう。

 

また余談でしたが、今後の課題で歯周病と腸内細菌と密接な関係をお話しされていました。歯磨剤に乳酸菌を配合するとよいのか、しかしそれによりカリエスリスクが高くなる可能性もあるだろうと、研究が進められているそうです。エビデンスは確立中だそうですが研究結果が楽しみです。

                                         文責  歯科衛生士 川添真奈美

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山辺歯科 院長 山辺滋
山辺歯科
http://www.yamabe-dc.com/
院長 山辺滋

【略歴】
1992年03月
長崎大学歯学部卒業
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1992年04月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程入学(顎・顔面・口腔外科学専攻)
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1996年03月
長崎大学大学院歯学研究科博士課程終了博士(歯学)の学位授与
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1996年04月
長崎大学歯学部附属病院第一口腔外科および歯学部
口腔外科学講座で文部科学教官助手として10年間勤務
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2001年04月
長崎大学歯学部附属病院新設のインプラント科併任
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2001年10月
日本口腔外科学会認定口腔外科専門医を取得
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2002年04月
山辺歯科開業
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2005年04月
長崎大学歯学部臨床助教授、非常勤講師
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2007年04月
長崎大学歯学部臨床教授
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